基本情報技術者試験とは?ITパスポートとの違い・科目A/B・難易度を初心者向けに解説【2026年版】

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ミオ
ミオ

基本情報技術者試験って、ITパスポートのつよいやつ?

レン
レン

方向がちょっと違う。あれは「作る側」の試験だ

「基本情報技術者試験」という名前は見かけるものの、ITパスポートとどう違うのか、どのくらい難しいのか、自分でも受けられるのか——調べ始めると分からないことが増えていく試験です。

この記事では、基本情報技術者試験(略してFE)とは何かを、次の順番で整理します。

  • ITパスポートとの違い(範囲・出題形式・難易度)
  • 科目A・科目Bという新しい試験の中身
  • 難易度と合格率の目安
  • 受験資格・受験料・申込み方法・受験できる時期
  • 文系・大学生・IT未経験でも受けられるのか

先に一つだけ誤解を解いておくと、基本情報技術者試験はITパスポートに合格していなくても受けられます。 「まずITパスポートに受からないと次に進めない」という決まりはありません。

なお、この記事は「ITパスポートの次に何を取ればいいか」を比較したITパスポートの次に取る資格は?基本情報・SG・G検定を目的別に比較【2026年版】の続きにあたる内容です。基本情報が気になった方向けに、もう一段くわしく見ていきます。

基本情報技術者試験とは?【まず結論】

結論から言うと、基本情報技術者試験は、ITエンジニアとして必要な基礎知識・技能を確認する国家試験です。システムやソフトウェアを「作る側」に立つ人の入口として位置づけられています。

実施団体と試験の位置づけ

基本情報技術者試験を実施しているのは、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)です。国が定める情報処理技術者試験の一区分で、国家試験にあたります。

IPAは対象者像を「ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」と説明しており、「ITエンジニアとしてキャリアをスタートするには、まず基本情報技術者試験から受験することをお勧めします」という趣旨の案内を出しています。つまり、ITエンジニアの「登竜門」として想定されている試験です。

くわしい概要は、IPA公式サイト「基本情報技術者試験」で確認できます。

ITパスポートの一段上、でも受験のハードルは低い

難易度の面では、ITパスポートより一段専門的です。ITパスポートが「ITを使う社会人全般」に向けた入門レベルなのに対し、基本情報はプログラムの動きを追うような、より技術寄りの内容を含みます。

一方で、受験するためのハードル自体は高くありません。

  • 受験資格の制限はない(年齢・学歴・実務経験は問わない)
  • ITパスポートに合格していなくても受けられる
  • CBT方式(会場のパソコンで受ける形式)で通年実施されている(ただし2026年12月末以降は休止予定。後で説明します)

「難しそう」という印象と、「申し込みにくい・受けにくい」は別の話です。まずは中身を具体的に見ていきましょう。

基本情報技術者試験の概要を早見表で確認

細かい説明の前に、全体像を表で確認します。

項目内容
実施団体IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)
区分国家試験(情報処理技術者試験の一区分)
試験方式CBT方式(会場のパソコンで受験)、通年実施(※2026年12月28日以降は休止予定。後述)
科目A試験90分・60問・多肢選択式(四肢択一)
科目B試験100分・20問
受験のしかた科目Aと科目Bを同じ日に受験
合格の基準科目A・科目Bとも1,000点満点中600点以上(両方必要。配点は非公表)
受験資格制限なし(ITパスポート合格も不要)
受験手数料7,500円(税込)
申込みシー・ビー・ティ・ソリューションズのサイトから

※受験手数料・日程・実施状況は変わることがあります。受験前にIPA公式サイトで最新情報を確認してください。特に、2026年12月28日以降のCBT休止予定については後の見出しで説明します。

ITパスポートとの違いを整理

ミオ
ミオ

私、プログラミングやったことないんだけど……

ITパスポートと基本情報技術者試験は、名前も実施団体(IPA)も同じ情報処理技術者試験の仲間ですが、狙いがはっきり違います。ざっくり言うと、ITパスポートは「ITを使う人」、基本情報は「ITを作る人」に向けた試験です。

出題範囲とレベルの違い

ITパスポートは、経営・マネジメント・ITの基礎を広く浅く問う入門レベルの試験です。基本情報はその一段上に位置づけられ、コンピュータの仕組みやシステム開発、ネットワーク、データベースなどをもう少し踏み込んで扱います。

ITパスポート基本情報技術者試験
想定する人ITを利活用する社会人全般ITエンジニアを目指す人・IT技術を深めたい人
レベル感入門レベルITパスポートの一段上
出題形式四肢択一のみ四肢択一(科目A)+アルゴリズム等(科目B)
プログラム的な問題ほとんどなしあり(科目Bの中心)
実施方式CBT方式・通年CBT方式・通年

ITパスポートそのものをまだよく知らない場合は、ITパスポートとは?難易度・合格率・出題内容をわかりやすく解説を先に読むと、この違いが分かりやすくなります。

いちばんの違いは「科目B(アルゴリズム)」

両者の最大の違いは、基本情報には擬似言語を使ったアルゴリズムの問題(科目B)があることです。

擬似言語というのは、特定のプログラミング言語ではなく、試験のために用意された「処理の書き方」です。PythonやJavaを事前に学んでいなくても解けるように作られています。とはいえ、変数・繰り返し・条件分岐といった「プログラムの考え方」を追う練習は必要です。ここが、ITパスポートにはなかった新しい負荷になります。

プログラミング未経験でも受けている人はたくさんいます。ただ、「科目Bは対策が必要な科目」という前提で準備を進めるのが現実的です。

合格率で見る難易度の違い

ITパスポート試験と基本情報技術者試験の違いを2つの扉で比較する図解

数字の面でも差があります。ITパスポートの合格率がおおむね5割前後で推移しているのに対し、基本情報技術者試験の合格率は近年おおむね4割前後です(くわしい数値は次の章で扱います)。

「ITパスポートより落ちる人の割合が少し高い試験」という感覚で捉えておくとよいでしょう。

科目A・科目Bとは?(2023年からの新しい試験制度)

ミナ先生
ミナ先生

2023年から名前と形式が変わりました。古い情報と混ざりやすいので、ここで整理しますね

基本情報技術者試験は、2023年(令和5年度)から試験の形式が大きく変わりました。 それ以前を知っている人や、古い解説記事を読んだ人は、いまの制度と食い違って混乱しやすいので、先に整理します。

いまの基本情報技術者試験は、科目A試験科目B試験の2つで構成され、同じ日に続けて受験します。

科目A試験:ITの基礎知識を四択で問う

科目Aは、ITの基礎知識を幅広く問う試験です。

  • 試験時間:90分
  • 出題数:60問
  • 形式:多肢選択式(四肢択一)

コンピュータの仕組み、アルゴリズムの基礎、ネットワーク、データベース、セキュリティ、システム開発、プロジェクトマネジメント、経営や法務まで、範囲は広めです。1問ずつの知識を積み上げていく対策が中心になります。

科目B試験:アルゴリズムと情報セキュリティ

科目Bは、より実践的な力を問う試験です。

  • 試験時間:100分
  • 出題数:20問(全問必須)

出題は大きく2分野で、割合の目安は次のとおりです。

  • アルゴリズムとプログラミング:約8割
  • 情報セキュリティ:約2割

アルゴリズムとプログラミングは、前述の擬似言語で書かれた処理を読み解き、変数の動きや処理結果を追う問題が中心です。情報セキュリティは、マルウェア対策、バックアップ、ログ監視、情報の取り扱いなど、組織で情報を守る場面を題材にした問題が出ます。

多くの受験者が「科目Bのアルゴリズムが山場」と感じる部分です。

旧制度(午前・午後)との違い

基本情報技術者試験の科目Aと科目Bの試験時間・問題数・出題分野を示す図解

2023年より前は、「午前試験」と「午後試験」に分かれ、春期・秋期の年2回、決まった日に一斉受験する形でした。いまは次のように変わっています。

旧制度(2022年度まで)現在(2023年度〜)
試験の呼び方午前試験・午後試験科目A試験・科目B試験
実施時期春期・秋期の年2回CBTで通年(随時)
科目B(午後)の形式大問形式・一部選択小問形式・20問全問必須

古い記事で「年2回」「午後で言語を選択」と書かれていたら、現行制度ではない可能性が高いので注意してください。

難易度と合格率の目安

レン
レン

科目Aより、科目Bで差がつく

基本情報技術者試験の難易度を、合格率と合格ラインの両面から見ておきます。

合格率の推移(IPAの統計資料より)

  • 令和5年度:約47%
  • 令和6年度:約41%
  • 令和7年度:約38%
  • 令和8年度(4〜7月の累計):約38%

現在の制度になった初期は5割近い水準でしたが、近年はおおむね4割前後、直近では4割を少し下回るあたりで推移しています。ただし、合格率は試験を受ける時期や年度によって動くため、受験を決めたらIPAの統計情報ページで最新の数値を確認してください。

合格ライン

合格の基準は、科目A・科目Bのそれぞれで1,000点満点中600点以上です。片方だけ高得点でも、もう片方が600点に届かなければ合格になりません。

ここで一つ注意したいのは、この点数が「正解した問題数」そのものではないことです。採点方法の関係で、1問あたりの配点は公表されていません。そのため「6割正解すれば必ず合格」と単純に言い切ることはできませんが、目標の感覚としては、どちらの科目も6割前後を安定して取れる力をつけることだと考えておけば大きくは外れません。

難易度の体感としては、知識を積めば得点しやすい科目Aより、処理の流れを追う訓練が必要な科目Bのほうでつまずきやすい傾向があります。「科目Bにどれだけ時間を割けるか」が、合否の分かれ目になりやすい試験です。

受験資格・受験料・申込み方法・受験できる時期

受験資格と受験料

  • 受験資格:制限なし。 年齢・学歴・実務経験は問われません。ITパスポート試験の合格も条件ではありません。
  • 受験手数料:7,500円(税込)。 情報処理技術者試験の各区分で共通の金額です(この記事の作成時点)。

申込みからCBT受験までの流れ

基本情報技術者試験はCBT方式で、決まった試験日はなく、随時受験できます。おおまかな流れは次のとおりです。

  1. IPA公式サイトの基本情報技術者試験のページから、申込み案内へ進む
  2. 申込みサイト(シー・ビー・ティ・ソリューションズ)で会場と日時を選ぶ
  3. 受験手数料を支払う
  4. 予約した日時に会場へ行き、科目A・科目Bを続けて受験する
  5. 後日、結果を確認する

会場や空き状況は地域・時期によって変わります。希望日がある場合は早めに予約するのが無難です。

科目A試験免除制度という選択肢

基本情報技術者試験には、科目A試験免除制度があります。IPAが認定した対策講座を受講し、その修了試験(科目A免除試験)に合格すると、修了認定日から1年間、本試験の科目Aが免除されます。その期間は科目Bだけに合格すれば、基本情報技術者試験の合格になります。

科目Aの範囲を講座でカバーしつつ、本番は科目Bに集中したい人向けの仕組みです。利用には認定講座の受講が前提になるので、興味があればIPA公式「科目A試験免除制度」で条件を確認してください。

【2026年の注意点】12月28日以降にCBT試験の休止予定

ミオ
ミオ

え、しばらく受けられなくなるの?

ミナ先生
ミナ先生

休止の予定が出ています。時期は必ず公式サイトで確認してくださいね

2026年に受験を考えている人が知っておくべき点があります。

IPAは、CBT方式で実施しているITパスポート試験・基本情報技術者試験・情報セキュリティマネジメント試験について、2026年12月28日以降に試験を休止する予定であることを公式サイトで案内しています(この記事の作成時点)。

いくつか補足があります。

  • 休止の時期は、もともと2026年春ごろの予定から後ろ倒しされた経緯があり、今後さらに変わる可能性もあります。
  • 試験会場によっては、2026年12月27日より前に受験できなくなる場合があるとされています。
  • 再開時期はまだ決まっていません。2027年1月以降の試験実施については、2026年秋ごろにIPAが公式サイトで知らせる予定とされています。

「通年でいつでも受けられる」という前提が、一時的に変わる可能性があります。2026年内に受験したい場合は、早めにスケジュールを組み、予約状況を確認しておくと安心です。最新の状況は、必ずIPA公式「CBT方式試験について」のページで確認してください。

文系・大学生・IT未経験でも受けられる?

結論として、文系でも、大学生でも、IT未経験でも受けられます。 受験資格に制限はなく、実際にこうした層の受験者は少なくありません。

不安の中心は「科目Bのアルゴリズム」だと思います。ここについては、次のように考えると気持ちが軽くなります。

  • 科目Bの擬似言語は、試験のために作られた記法で、特定のプログラミング言語の事前学習を前提にしていない
  • 問われるのは「処理の流れを正しく追えるか」で、これは練習で慣れる部分
  • 情報セキュリティ分野(科目Bの約2割)は、知識で対応しやすく、得点源にしやすい

もちろん、ITパスポートに比べれば準備は必要です。ただ、「文系だから無理」「未経験だから無理」という試験ではありません。

まだITパスポートの学習が終わっていない場合は、先にそちらを固めるほうがスムーズです(進め方は記事末尾で関連記事として案内します)。基本情報の具体的な勉強法は、今後この学園でくわしく扱う予定です。

科目Bの問題を見て少したじろぐ柚木ミオと、隣で解説する黒沢レンの場面イラスト

基本情報技術者試験を取ると何に役立つ?

基本情報技術者試験は、ITの基礎を体系的に理解していることを示す材料になります。具体的には、次のような場面で活きやすい資格です。

  • ITエンジニアとして働き始めるときの、共通言語としての基礎知識
  • 開発現場で出てくる用語や考え方(アルゴリズム、ネットワーク、データベース、セキュリティ)の下地
  • 応用情報技術者試験など、より上位の情報処理技術者試験へ進むときの土台
  • 学習の過程で身につけた考え方を、面接や自己PRで説明する材料

ただし、「この資格を取れば必ず就職できる」「取れば年収が上がる」と言い切れるものではありません。資格は、興味の方向性や学んだ内容を示す一つの材料であり、採用や評価はそれ以外の要素も含めて決まる、という前提で考えてください。

基本情報技術者試験に関するよくある質問

Q. ITパスポートを受けずに、いきなり基本情報を受けてもいいですか?

問題ありません。受験資格に順番の決まりはなく、ITパスポートを飛ばして基本情報から受ける人もいます。ITの基礎に不安があるならITパスポートから、ある程度分かっているなら基本情報から、という選び方で構いません。

Q. 基本情報は何割取れば合格ですか?

科目A・科目Bのそれぞれで、1,000点満点中600点以上が基準です(両方必要)。ただし1問あたりの配点は公表されておらず、「正答◯問で合格」と単純には言えません。どちらの科目も6割前後を安定して取れる力を目標にするのが現実的です。

Q. プログラミングができないと合格できませんか?

そんなことはありません。科目Bの擬似言語は試験専用の記法で、事前のプログラミング学習を前提にしていません。処理の流れを追う練習は必要ですが、未経験からの合格例は多くあります。

Q. 基本情報はいつ受けられますか?

CBT方式で通年実施されており、決まった試験日はありません。ただし、2026年12月28日以降に休止予定が案内されているため、年内に受けたい場合は早めに予約状況を確認してください。

Q. 過去問はありますか?

IPAが過去の公開問題やサンプル問題を公開しています。科目B対策では、まず公開されている問題形式に触れておくと、当日のイメージがつかみやすくなります。

Q. 科目Aと科目Bは別の日に受けられますか?

いいえ。科目Aと科目Bは同じ日に続けて受験します。

まとめ|「IT技術を深めたいか」で受験を判断しよう

白川校長
白川校長

どの資格に進むかは人それぞれでよい。基本情報が気になったなら、まず中身を知るところからじゃ

この記事の内容を振り返ります。

  • 基本情報技術者試験(FE)は、ITエンジニアの基礎知識・技能を確認するIPAの国家試験
  • ITパスポートより一段専門的で、最大の違いは擬似言語のアルゴリズム問題(科目B)があること
  • 2023年から「科目A(90分・60問・四択)」「科目B(100分・20問)」に再編され、CBTで通年受験できる
  • 近年の合格率はおおむね4割前後、直近は約38%。合格の基準は科目A・科目Bとも1,000点満点中600点以上(配点は非公表)
  • 受験資格の制限はなく、ITパスポート合格も不要。受験料は7,500円(税込)
  • 2026年12月28日以降にCBT試験の休止予定があるため、受験時期は早めに公式で確認する
  • 文系・大学生・IT未経験でも受けられる。焦らず基礎から進めればよい

基本情報技術者試験は、「ITを作る側の知識を、体系立てて身につけたい人」に向いた試験です。まずは自分が「IT技術をもっと深く学びたいか」を確認し、受けると決めたら、IPA公式サイトで最新の概要(受験料・日程・CBT休止予定)を確認するところから始めてください。

まだITパスポートの学習中であれば、先にITパスポートの勉強方法|初心者向け独学の進め方と1ヶ月・2週間の学習例で土台を固めるのがおすすめです。

ミオ
ミオ

……とりあえず、科目Bってやつがどんな問題か、ちょっとだけ見てみる!

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