危険物乙4に興味はあるものの、「どのような資格なのか」「取得すると何ができるのか」「試験では何が出るのか」が分からず、受験するか迷っていませんか。
危険物乙4について調べると、専門用語や数字が多く、初めて勉強する人には難しく感じることがあります。
この記事では、危険物乙4を初めて知った人に向けて、資格の概要、取得するとできること、受験資格、試験内容、合格基準、難易度、勉強を始めるまでの流れを分かりやすく解説します。
記事を読み終えると、危険物乙4が自分に必要な資格なのか、受験に向けて何から始めればよいのかを判断できるようになります。
「資格攻略学園」の物語から読みたい方は、こちらから第1話を読めます。
危険物乙4とは

危険物乙4って、そもそもどんな資格なの? 名前からして難しそうなんだけど……。

名前だけ見ると、少し難しそうに感じますよね。でも大丈夫ですよ。危険物乙4は、正式には「危険物取扱者 乙種第4類」といい、ガソリンや灯油、軽油などの第4類危険物を、一定の条件のもとで取り扱ったり、立ち会ったりするための資格です。
危険物乙4は、「危険物取扱者乙種第4類」の通称です。
第4類では、ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類などの「引火性液体」を扱います。引火性液体とは、火が近づくと燃えやすい蒸気を発生する液体のことです。
乙種第4類の免状を取得すると、第4類に分類される危険物の取り扱い、定期点検、保安の監督ができます。また、甲種または対応する乙種の危険物取扱者が立ち会えば、免状を持っていない人も危険物の取り扱いや定期点検を行えます。
ガソリンや灯油など、身近な燃料に関係する危険物を扱うため、ガソリンスタンドや危険物を取り扱う施設などで役立つ資格です。
危険物乙4を取得すると何ができる?

じゃあ、危険物乙4を取れば、ガソリンや灯油を何でも自由に扱えるようになるってこと?

何でも自由に扱えるわけじゃない。乙4でできるのは、第4類危険物の取り扱いや立ち会いだ。
危険物乙4を取得すると、消防法上の第4類危険物について、主に次の業務ができるようになります。
- 第4類危険物を取り扱う
- 第4類危険物の定期点検を行う
- 免状を持っていない人の取扱作業に立ち会う
- 第4類危険物が安全に扱われているかを監督する
ただし、危険物乙4で扱えるのは、第4類に分類される危険物です。第1類から第3類、第5類、第6類の危険物まで扱えるわけではありません。
また、資格を取得しただけで就職や収入が保証されるわけではありません。第4類危険物を取り扱う仕事を目指すときに、必要な知識や資格を持っていることを示す材料の一つになります。
危険物乙4が役立つ主な仕事
危険物乙4は、ガソリンや灯油、軽油などの第4類危険物を取り扱う職場で役立つことがあります。代表的な仕事や職場は、次のとおりです。
- ガソリンスタンド
- 石油や燃料を保管する施設
- 灯油や軽油を取り扱う工場・倉庫
- 塗料や溶剤を取り扱う製造現場
- ビルや施設の設備管理
- タンクローリーによる危険物の運搬に関係する仕事
ただし、危険物乙4を取得すれば、これらの仕事に必ず就職できるわけではありません。仕事内容によっては、運転免許や別の資格、実務経験などが必要になる場合があります。
求人へ応募するときは、資格名だけで判断せず、実際の仕事内容や必要な免許、資格手当の条件まで確認しましょう。
危険物乙4に受験資格はある?

受けてみたいと思っても、年齢とか学歴の条件があったりするの?

その心配はいりません。危険物乙4は、年齢や学歴に関係なく受験できますよ。
危険物乙4に特別な受験資格はありません。年齢や学歴、危険物を扱った実務経験にかかわらず、初めて資格試験に挑戦する人でも受験できます。
そのため、学生や危険物に関する仕事の経験がない人でも受験可能です。ただし、受験するには試験日と申込期間を確認し、期限内に受験申請を行う必要があります。

そうなんですね! 年齢や学歴を気にせず、私でも受けられるんだ。
危険物乙4の試験内容

試験って、どんな問題が出るの? 科目が多かったら覚えるの大変そう……。

試験は3科目です。法令が15問、物理・化学が10問、危険物の性質や消火方法が10問で、全部で35問ありますよ。
危険物乙4の試験は、3つの科目から合計35問が出題されます。
試験は、5つの選択肢から正しい答えを1つ選ぶマークカード式です。実際に危険物を扱う実技試験はありません。
試験時間は2時間です。ただし、ほかの乙種危険物取扱者免状を持っているなど、試験科目の一部免除を受ける場合は、問題数や試験時間が異なることがあります。
| 試験科目 | 問題数 | 主な内容 |
| 危険物に関する法令 | 15問 | 危険物に関する法律や決まり |
| 基礎的な物理学及び基礎的な化学 | 10問 | 燃焼、熱、計算などの基礎知識 |
| 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 | 10問 | 第4類危険物の特徴や消火方法 |

マークシートで35問! それなら、私でもいけそうな気がしてきた!
危険物乙4の合格基準

35問なら、半分くらい正解できれば合格できそうだよね?

そこは注意が必要です。危険物乙4は、3科目それぞれで60%以上正解しなければ合格できません。
危険物乙4に合格するには、3つの試験科目で、それぞれ60%以上正解する必要があります。
全35問の合計点だけで判断されるわけではありません。合計では60%以上正解していても、1科目でも正答率が60%未満の場合は不合格になります。
- 危険物に関する法令:15問中9問以上
- 基礎的な物理学及び基礎的な化学:10問中6問以上
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法:10問中6問以上

えっ、合計で60%じゃないの!? 苦手な科目も、ちゃんと勉強しないとダメなんだ……。
危険物乙4の難易度

合格基準が思ったより厳しいなら、やっぱり難しい資格なの?

簡単とは言えませんが、出題範囲を理解して、3科目をバランスよく勉強することが大切ですよ。
危険物乙4は、受験資格がなく初心者でも挑戦できますが、ほとんど勉強せずに合格できるほど簡単な試験ではありません。
一般財団法人消防試験研究センターの試験実施状況によると、令和7年度の危険物乙4は、受験者22万2,545人に対して合格者は7万1,059人で、合格率は31.9%でした。およそ3人に1人が合格している計算です。
ただし、合格率だけで一人ひとりの難易度を判断することはできません。試験には暗記問題だけでなく、基礎的な物理・化学や計算問題も含まれます。
また、合格するには3科目すべてで60%以上正解する必要があります。一つの得意科目だけで点数を稼ぐのではなく、苦手な科目を含めて全範囲を勉強することが大切です。

合格率だけを見て諦めるんじゃなくて、苦手な科目を残さないことが大事なんだね。
危険物乙4を取得するメリット

危険物乙4を取ると、実際にはどんなところで役立つの?

ガソリンスタンドや危険物を扱う職場などで、知識や資格を活かせることがありますよ。
危険物乙4を取得する主なメリットは、危険物を扱う仕事の選択肢を広げられることです。また、仕事だけでなく、ガソリンや灯油などを安全に扱うための知識も身につけられます。
ただし、資格を取得するだけで就職や収入が保証されるわけではありません。応募する求人の仕事内容や条件も確認することが大切です。
危険物を扱う仕事で役立つ
ガソリンスタンドや燃料を保管する施設、工場、倉庫などでは、第4類危険物を取り扱うことがあります。
求人によっては、危険物乙4が応募条件や歓迎資格として書かれている場合があります。資格を持っていることで、危険物に関する基礎知識があることを示しやすくなります。
資格手当の対象になる場合がある
勤務先によっては、危険物乙4の保有者に資格手当が支給される場合があります。
ただし、資格手当の有無や金額は会社によって異なります。危険物乙4を取得すれば必ず手当がもらえるわけではないため、求人票や勤務先の規定を確認しましょう。
危険物を安全に扱う知識が身につく
危険物乙4の勉強では、ガソリンや灯油などの性質、火災を防ぐ方法、適切な消火方法などを学びます。
危険物を扱う仕事に就く予定がなくても、燃料や引火性液体について正しく理解するきっかけになります。

持っているだけで全部うまくいくわけじゃないけど、仕事の選択肢を増やすきっかけにはなるんだね!
危険物乙4を取得する際の注意点

試験に合格したら、その日から資格を使えるようになるの?

合格しただけでは終わりではありません。資格者として活動するには、免状の交付申請が必要ですよ。
危険物乙4は、試験に合格した後にも手続きが必要です。また、資格を取得したからといって、すべての危険物を扱えるようになるわけではありません。
受験前だけでなく、合格後の手続きや資格の範囲についても確認しておきましょう。
合格後は免状の交付申請が必要
危険物乙4は、試験に合格しただけでは資格を取得した扱いになりません。合格後に危険物取扱者免状の交付申請を行い、免状の交付を受ける必要があります。
合格通知を受け取ったら、通知書に記載されている申請方法や期限を確認しましょう。申請には、免状交付申請書や試験結果通知書、手数料、免状を郵送してもらうための封筒などが必要になります。
必要書類や手数料の納付方法は申請先によって案内が異なる場合があるため、受験した都道府県を担当する消防試験研究センターの支部で最新情報を確認してください。

合格したら全部終わりじゃなくて、免状を受け取るための申請も忘れちゃダメなんだね。
乙4で扱えるのは第4類危険物だけ

乙4を取ったら、危険物なら全部扱えるようになるの?

いいえ。乙4で扱えるのは、ガソリンや灯油、軽油などの「第4類危険物」です。
危険物乙4の免状で取り扱いや立会いができるのは、第4類に分類される危険物です。
第4類には、ガソリン、灯油、軽油、重油、アルコール類などの引火性液体が含まれます。一方で、第1類、第2類、第3類、第5類、第6類の危険物を、乙4の免状だけで取り扱うことはできません。
ほかの種類の危険物を取り扱う場合は、その類に対応した乙種免状などが必要です。就職や仕事のために取得する場合は、勤務先で取り扱う危険物の種類を確認しておきましょう。

危険物なら何でもいいわけじゃなくて、乙4は第4類だけなんだね!
危険物乙4の勉強を始める流れ

受けてみたいけど、最初に何から始めればいいの?

まずは試験日を確認して、教材を決めましょう。そのあと、3科目を少しずつ勉強していけば大丈夫ですよ。
最初に、受験する地域の試験日と申込期間を確認します。
危険物取扱者試験の日程は地域によって異なります。勉強を始めてから申込期限が過ぎていたということがないように、消防試験研究センターの公式サイトで最新の日程を確認しましょう。
試験日が決まると、残りの日数から1日に必要な勉強量を考えやすくなります。
参考書と問題集を用意する
試験日を確認したら、危険物乙4に対応した参考書と問題集を用意します。
参考書は、法令、物理・化学、危険物の性質・消火方法などの知識を理解するために使います。問題集は、覚えた内容を確認し、実際の出題形式に慣れるために使います。
最初から複数の教材を購入しすぎると、どれも中途半端になる場合があります。まずは、解説と問題がまとまった教材を1冊選び、必要に応じて問題集や学習アプリを追加すると進めやすくなります。
問題を解きながら全範囲を勉強する
参考書を最初から細かく暗記しようとすると、問題演習を始めるまでに時間がかかることがあります。
まずは参考書で全体を確認し、その後は問題を解きながら、分からなかった部分を参考書に戻って確認する方法があります。
危険物乙4は、法令、物理・化学、危険物の性質・消火方法の各科目で60%以上の正答が必要です。一つの分野だけに勉強が偏らないように、3科目すべてに触れましょう。

いきなり全部覚えようとしなくても、試験日を決めて順番に進めればいいんだね!
危険物乙4が向いている人・今すぐ取得しなくてもよい人

乙4って、どんな人が取ると役に立つの?

危険物を扱う仕事に興味がある人や、仕事の選択肢を増やしたい人に向いています。ただ、使う予定がないなら急がなくても大丈夫ですよ。
危険物乙4は、危険物を取り扱う仕事を目指す人や、仕事に役立つ資格を探している人に向いています。
一方で、現在の仕事や希望する進路で危険物を扱わない場合は、急いで取得する必要がないこともあります。自分の目的に合っているかを確認してから受験を決めましょう。
危険物乙4が向いている人
危険物乙4は、次のような人に向いています。
- ガソリンスタンドや燃料を扱う職場で働きたい人
- 工場、倉庫、設備管理などの仕事に興味がある人
- 就職や転職に向けて資格を増やしたい人
- 国家資格の勉強に初めて挑戦したい人
- 暗記だけでなく、基礎的な計算問題にも取り組める人
特に、第4類危険物を取り扱う仕事を希望している人は、求人の応募条件や歓迎資格に危険物乙4が含まれていないか確認してみましょう。
今すぐ取得しなくてもよい人
危険物を扱わない仕事を希望していて、今後も使用する予定がない場合は、急いで取得しなくてもよいでしょう。
また、就職や資格手当を目的にする場合は、希望する会社で本当に危険物乙4が評価されるのかを先に確認することが大切です。
資格は取得すること自体が目的ではありません。勉強に使える時間や受験料も考え、自分の進路や仕事に役立つと判断した場合に挑戦しましょう。

役立つ場面がある人には向いてるけど、目的もなく急いで取る必要はないんだね。
危険物乙4についてよくある質問

だいたい分かってきたけど、まだ細かいところが気になるかも。

では、危険物乙4について初心者からよく聞かれる質問も確認しておきましょう。
最後に、危険物乙4を初めて受験する人が疑問に感じやすい点をまとめます。
危険物乙4に実技試験はある?
危険物乙4に実技試験はありません。
試験は、5つの選択肢から正しい答えを1つ選ぶマークカード式の筆記試験です。通常の乙種試験の試験時間は2時間ですが、科目免除を受ける場合は問題数や試験時間が異なります。
乙種の試験手数料はいくら?
2026年8月3日時点では、乙種危険物取扱者試験の試験手数料は5,300円です。
一度納入した試験手数料は返還されないため、受験する種類や試験日を間違えていないか確認してから申し込みましょう。
試験手数料や申込方法は変更される可能性があるため、申し込む前に消防試験研究センターの公式サイトで最新情報を確認してください。
住んでいる都道府県以外でも受験できる?
危険物取扱者試験は、現在住んでいる場所や勤務先にかかわらず、希望する都道府県で受験できます。
ただし、試験日、申込期間、試験会場は都道府県によって異なります。受験したい都道府県を決めたら、その地域を担当する消防試験研究センターの支部で日程を確認しましょう。
免状を取得した後も手続きは必要?
危険物取扱者免状に使用されている写真は、交付から10年が経過する時期に書換え手続きが必要です。
また、氏名や本籍の都道府県に変更があった場合や、免状を紛失・破損した場合にも、書換えや再交付の手続きが必要になることがあります。
免状を取得した後も、記載内容や写真の期限を定期的に確認しましょう。

気になっていたことも確認できたし、これなら勉強を始める準備ができそう!
まとめ|危険物乙4の基本を確認して受験準備を始めよう

危険物乙4がどんな資格なのか、だいぶ分かってきた!

まずは試験内容と合格基準を知るところからで大丈夫です。次は、自分に合った勉強方法を考えていきましょう。
危険物乙4は、ガソリンや灯油、軽油などの第4類危険物を取り扱うために役立つ国家資格です。
特別な受験資格はなく、学生や危険物を扱った経験がない人でも受験できます。ただし、試験に合格するには、3つの試験科目でそれぞれ60%以上正解する必要があります。
- 危険物乙4は、第4類の引火性液体を扱うために役立つ資格
- 年齢、学歴、実務経験に関係なく受験できる
- 試験は3科目、合計35問のマークカード式
- 合格には3科目それぞれで60%以上の正解が必要
- ガソリンスタンド、工場、倉庫、設備管理などで役立つ場合がある
- 合格後は、危険物取扱者免状の交付申請が必要
危険物乙4に興味がある人は、まず受験する地域の試験日と申込期間を確認しましょう。
試験日が決まったら、参考書や問題集を用意し、法令、物理・化学、危険物の性質・消火方法の3科目をバランスよく勉強することが大切です。
試験日程や申込方法、試験手数料などは変更される可能性があります。申し込みを行う前に、一般財団法人消防試験研究センターの公式サイトで最新情報を確認してください。
今後は、危険物乙4の初心者向け勉強法、参考書と問題集の選び方、学習アプリの使い方についても詳しく紹介します。

最初から完璧に分からなくてもよい。一歩ずつ進めば十分じゃ。


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